公務員でも確定申告が必要になるケース|投資・副業・ふるさと納税の注意点

「公務員って、年末調整で全部終わりじゃないの?」
そう思いがちですが、実は条件に当てはまると、公務員でも確定申告が必要になります。

最近は、投資・仮想通貨・SNS・フリマ・ブログなど「小さな副収入」が増えてきて、気づかないうちに申告ラインを超える人も多いです。

公務員の副業ルールとセーフラインはこっちで整理⇒ 『公務員は副業できません』はもう古い?2025年のルールと投資・ブログ・SNSのセーフライン

この記事では、難しい言葉をできるだけ避けて、

  • そもそも確定申告が必要な人
  • 「20万円ルール」の正しい考え方(最大の誤解ポイント)
  • 副収入の種類別の注意点
  • ふるさと納税(ワンストップ特例)との関係

をまとめます。

税務の最終判断は状況で変わります。迷ったら税務署・市町村の案内も確認してください。

3分チェック:あなたは確定申告が必要?

確定申告

公務員でも、確定申告が必要になるケースがあります。以下のチェックで当てはまるものがあるか、順番に見てください。

✅年収が2,000万円を超える

給与収入が2,000万円を超える人は、年末調整だけでは完結しません。

ただ、一般的な公務員でこのラインに届くケースは多くないので、まず当てはまらない人がほとんどです。

ここでいう「給与収入」は源泉徴収票の支払金額(いわゆる額面)です

✅給与以外の「所得」が20万円を超える

ここが一番多いパターンです。
ブログやSNSの広告収入・アフィリエイト・せどり・暗号資産・株の売買益・配当などで、給与以外の所得が合計20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります。

ただし、特定口座(源泉徴収あり)で税金が引かれている売買益・配当は「申告不要」を選べることが多く、損益通算や損失繰越、外国税額控除などを使う場合は申告に入れる、というイメージです。

副業が住民税で職場にバレる仕組みと対策は別記事で詳しく解説します

✅給与が2か所以上ある(年末調整されていない給与がある)

ここはレアだと思いますが、副業バイト・単発の給与など、「年末調整されていない給与」がある場合も要注意です。
また、年度途中の転職や兼職等で同一年に給与が2か所になるケースもあります。この場合、前職の源泉徴収票を入手して、新しい職場の年末調整の締め切りまでに提出できれば、まとめて年末調整してくれますが、それができなければ翌年に確定申告が必要になります。

✅年末調整ではできない控除を使いたい

  1. 医療費控除
    ざっくり言うと、1年で払った医療費(自己負担)が10万円を超えた分が控除対象になります。(条件あり)
  2. 寄付金控除(ふるさと納税など)
    ふるさと納税は、ワンストップ特例を使えない/使わない/間に合わなかった場合は確定申告で寄附金控除を入れます。国税庁の案内でも、ワンストップ申請していても「医療費控除のために確定申告する場合など」はワンストップが適用できなくなり、その年のふるさと納税を確定申告する必要があると書かれています。 国税庁
    ⇒ ふるさと納税、ワンストップが間に合わない人へ|確定申告で取り戻す手順
  3. 住宅ローン控除(最初の年)
    住宅ローン控除は初めて受ける年は確定申告が必要です。 国税庁

確定申告を提出する年はワンストップ特例が無効になるため、ワンストップで出した分も含めて、ふるさと納税は確定申告で申告する形になります。

「20万円ルール」ここが一番の誤解ポイント

よく聞く「副業が20万円以下なら申告いらない」という話、半分正しくて半分危ないです。

20万円は「収入」じゃなく「所得(利益)」

たとえばブログの場合、

  • 収入(売上):AdSense・アフィリエイト報酬など
  • 経費:サーバー代、ドメイン代、書籍、取材費、機材の一部など(事業に必要な範囲)

この 収入 − 経費 = 所得(利益) が、判断の基準になります。

例)
収入 220,000円 − 経費 40,000円 = 所得 180,000円
→ 所得20万円以下なので、(条件次第で)所得税の確定申告が不要になる可能性があります。

「所得税の確定申告が不要」でも、住民税の申告が必要なことがある

ここが落とし穴です。
所得税の確定申告をしない場合でも、自治体によっては住民税の申告が必要になることがあります。

なので安全な考え方はこれです。

  • 所得が20万円を超えたら → 確定申告(原則)
  • 20万円以下でも → 住民税の扱いは自治体ルールを確認(不安なら申告)

【追記】職場に副収入を知られにくくしたい人へ(普通徴収の話)

副収入があるとき、「職場にバレないように普通徴収にしたい」と考える人も多いと思います。
ここで大事なのは、“確定申告をするかどうか”よりも、住民税が「給与天引き(特別徴収)」に混ざるかどうかです。

結論:副収入の種類で、普通徴収に分けられるかが変わる

  • ブログ・SNS・せどりの利益など(給与以外の所得)
    → 申告の手続きの中で、住民税の徴収方法を 「自分で納付(普通徴収)」 にできる場合があります。確定申告の場合は申告書の「住民税・事業税に関する事項」で「自分で納付」を選ぶ形です。
  • 副業バイトなど、別の職場からの“給与”
    → 給与は合算されて、主たる勤務先で特別徴収(給与天引き)になりやすく、副業分だけを普通徴収に分けるのは難しいことがあります。

自治体の運用によっては「自分で納付」を選んでも希望どおりにならない場合があるため、「絶対バレない」ではなく「リスクを下げる方法」として理解してください

公務員の“ありがち副収入”別:確定申告ラインの考え方

ここからは、よくある副収入ごとに「どこが危険信号か」を書きます。

投資(株・投資信託・ETF)

投資の利益は、ざっくり 「売った利益(売却益)」と 「もらうお金(配当・分配金)」の2つ。
ただし、NISAかどうか/口座の種類で「申告が必要か」がガラッと変わります。

NISA口座(新NISA含む)

  • NISA内の売却益・配当(分配金)は非課税
  • なので基本は 確定申告の対象になりません
  • 注意点:NISAの損失は、他の利益と損益通算できない(節税に使えない)
    → 非課税は強いけど、損はなかったことにならないイメージ

特定口座(源泉徴収あり)

  • 株の売却益・配当(分配金)に対して、証券会社が税金を引いてくれるタイプ
  • 多くの場合は 申告不要にできます(=投資だけなら確定申告いらないことも多い)

ただし、次の目的があるなら 申告した方が得になることがあります。

  • 損益通算したい(Aで損、Bで得 → 相殺して税金を減らす)
  • 損失繰越したい(今年の損を来年以降に繰り越す)
  • 外国税額控除を使いたい(米国ETFなどで“外国で引かれた税金”を取り戻す)

特定口座(源泉徴収なし)/一般口座

  • 税金が自動で精算されないので、基本は 確定申告が必要になりやすいです
  • 年間取引報告書や取引履歴を見ながら、利益計算をして申告するイメージ

外国株

  • 配当が出ると、米国側で税金が引かれた上で、日本でも課税対象になることがあります
  • ここでポイント:
    • 「税金引かれてるから申告いらない」ではなく
    • 外国税額控除を使うなら確定申告が必要(使わないならそのままでもOKなケースもある)
  • “取り戻しに行くなら申告がいる”って覚え方がラク

外国株もNISAなら確定申告は不要です!

投資で「確定申告ライン」に乗りやすい人の特徴

  • 一般口座で取引してる
  • 特定口座でも、損益通算・損失繰越・外国税額控除を使いたい
  • 複数証券会社を使ってて、利益と損がバラけてる(通算しないと損しがち)

投資が特定口座(源泉徴収あり)だけなら、投資単体では申告不要なことも多いです。ただし「投資以外の副収入(ブログ等)」がある人は、全体で申告が必要になるケースがあるので、この記事のチェック項目に戻って確認してください。

ブログ(AdSense・アフィリエイト)

  • 所得(利益)が20万円超 → 確定申告が必要になりやすい
  • 20万円以下でも → 住民税の申告が必要になる可能性あり(申告しないと職場に知られる可能性が高い)
  • 経費にできるかは「事業に必要か」が基準(何でもOKではない)

フリマ(不用品販売)

  • 家の不要品を売っただけ → 基本は所得にならないことが多い
  • 仕入れて継続的に販売(転売・せどり) → 所得として扱われやすく、申告ラインに乗りやすい

「不用品のつもりが、実態は継続的な販売」になっていると、考え方が変わるので注意です。

ポイント・キャンペーン・紹介報酬

やり方や受け取り方で扱いが変わることがある分野です。
「現金同等で戻ってくる」「継続的に稼いでいる」などがあると、申告の話が出てきやすいです。

暗号資産(仮想通貨)

暗号資産は、いわゆる「円に換金して利益確定(利確)」したときだけでなく、別の暗号資産に交換したとき(通貨同士の売買)でも、実質的に利益が確定した扱いになることがあります。
つまり「BTCを売ってJPYにした」だけじゃなく、「BTCでETHを買った」みたいなケースでも、取引時点の時価をもとに損益計算が必要になるイメージです。

ふるさと納税:確定申告するならセットで申告

確定申告をする年は、ワンストップ特例は使えません(使っていても、結局申告で精算するイメージ)。
つまり、

  • ふるさと納税をしているなら、確定申告の中で「寄附金控除」として一緒に申告する

これが基本方針になります。

なので「副業で確定申告が必要になった」人は、ふるさと納税もまとめて申告する流れになります。

確定申告が「必要じゃなくても」した方が得なケース

義務じゃなくても、やると得する代表例です。

  • 医療費が多くかかった(医療費控除)
  • ふるさと納税をワンストップで処理できなかった(寄附金控除)
  • 年末調整で控除の出し忘れがあった(生命保険料控除など)

「やらなくてもいい」けど「やったら戻る」タイプなので、あてはまる人は一度確認してみる価値があります。

いつやる?何を準備する?

確定申告は、原則として毎年 2月中旬〜3月中旬が中心(年により前後)です。
ただ、準備は早いほどラクです。

最低限、これだけは整えておくと詰まりません。

  • 副収入の入金履歴(売上の根拠)
  • 経費の記録(レシート、明細)
  • ふるさと納税の証明書(やる人だけ)
  • 源泉徴収票(給与の人)

まとめ

公務員でも、条件に当てはまれば確定申告は必要になります。
特に重要なのはこの3つです。

point
  • 20万円は「収入」ではなく「所得(利益)」のライン
  • 所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合がある
  • 確定申告する年は、ふるさと納税は申告でまとめて処理するのが安全

副収入がある公務員ほど、「稼ぐ」と「税金」をセットで押さえておくと安心です。まずは“自分が申告対象かどうか”だけでもチェックしておきましょう。

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